スーパーコンピュータ「京(けい)」は、理化学研究所と富士通が共同で開発したスーパーコンピュータで、兵庫県神戸市の理化学研究所計算科学研究機構に設置されていました。
主な特徴
- 計算性能:1秒間に1京回(10ペタフロップス)の浮動小数点演算を行う能力を持ち、2011年6月と11月にTOP500で世界1位を獲得しました。
- 用途:科学技術計算、気象予測、医療研究、材料開発など、幅広い分野で活用されました。
- 開発費:総開発費は約1,120億円。
歴史
- 開発開始:2005年に文部科学省と理化学研究所で次世代スーパーコンピュータプロジェクトが開始されました。
- 完成と稼働:2012年6月に完成し、同年9月に共用稼働を開始しました。
- 運用終了:2019年8月16日に計算資源の共用を終了し、8月30日にシャットダウンされました。
技術的な詳細
- プロセッサ:富士通が設計・開発したSPARC64 VIIIfxを採用し、6次元メッシュ/トーラスのインターコネクト「Tofu」を使用。
- 設計:特定分野に特化せず、汎用計算機として設計されました。
「京」は、その後、性能が100倍程度に向上した次世代スーパーコンピュータ「富岳(ふがく)」に置き換えられ、2021年3月に運用が開始されました。