SQLインジェクション(SQL Injection)は、Webアプリケーションの脆弱性を悪用して、データベースに対して不正なSQLクエリを実行させる攻撃手法です。この攻撃により、データの漏洩、改ざん、削除などが発生する可能性があります。
仕組み
SQLインジェクションは、ユーザー入力を適切に処理しない場合に発生します。例えば、ログインフォームに以下のようなSQLクエリが使用されているとします:
SQL
SELECT * FROM users WHERE username = 'ユーザー入力' AND password = 'ユーザー入力';
攻撃者が「’ OR ‘1’='1」を入力すると、以下のようなSQLクエリが生成されます:
SQL
SELECT * FROM users WHERE username = '' OR '1'='1' AND password = '';
このクエリは常に真となり、攻撃者は認証を回避してシステムにアクセスできます。
影響
SQLインジェクション攻撃が成功すると、以下のような影響が考えられます:
- データ漏洩:個人情報や機密情報が外部に漏洩する。
- データ改ざん:データベース内の情報が不正に変更される。
- データ削除:重要なデータが削除され、業務に支障をきたす。
対策
SQLインジェクションを防ぐためには、以下の対策が有効です:
- プレースホルダの使用:SQLクエリを組み立てる際に、プレースホルダを使用してユーザー入力を安全に処理します。
- エスケープ処理:ユーザー入力をエスケープして、SQLクエリに含まれる特殊文字を無効化します。
- WAF(Web Application Firewall)の導入:WAFを導入して、SQLインジェクション攻撃を検知・防御します。
- 入力値の検証:ユーザー入力を厳密に検証し、不正なデータを排除します。
SQLインジェクションは、適切な対策を講じることで防ぐことができます。セキュリティ対策を徹底し、システムの安全性を確保しましょう。