スーパーコンピュータ「富岳(ふがく)」は、理化学研究所と富士通が共同で開発したスーパーコンピュータで、兵庫県神戸市の理化学研究所計算科学研究センターに設置されています。
主な特徴
- 計算性能:1秒間に44京2,010兆回(442ペタフロップス)の浮動小数点演算を行う能力を持ち、2020年6月にTOP500、HPCG、HPL-AI、Graph500の4部門で世界1位を獲得しました。
- 用途:科学技術計算、気象予測、医療研究、材料開発、AI研究など、幅広い分野で活用されています。
- 開発費:総開発費は約1,300億円。
技術的な詳細
- プロセッサ:富士通が開発したArmアーキテクチャのA64FXを採用し、エネルギー効率と計算性能を両立しています。
- 設計:計算機システムとアプリケーションの共同設計(Co-design)を採用し、使いやすさと高性能を両立させています。
歴史
- 開発開始:2014年に「京」の後継機として開発が開始されました。
- 完成と稼働:2021年3月に共用が開始されました。
社会的意義
「富岳」は、Society 5.0の実現に向けた重要なインフラとして、サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させるシステムの開発や、社会課題の解決に貢献しています。
「富岳」はその性能と汎用性から、さまざまな分野での研究開発を支える重要なツールとなっています。