OCSP(Online Certificate Status Protocol)は、デジタル証明書の有効性をリアルタイムで確認するためのプロトコルです。以下にその仕組みや特徴について詳しく説明します.
OCSPの主な特徴
- リアルタイムの証明書確認: OCSPは、クライアント(例:ウェブブラウザ)が特定の証明書の状態を確認したい場合に、OCSPレスポンダー(通常は証明書認証機関)に問い合わせを行います. レスポンダーは、その証明書が有効であれば「good」、失効していれば「revoked」、情報がない場合は「unknown」というレスポンスを返します.
- 証明書失効リスト(CRL)との違い: OCSPは、証明書失効リスト(CRL)の代替として策定されました。CRLは定期的に更新されるリストであり、証明書の失効状態を確認するために使用されますが、OCSPはリアルタイムでの確認が可能です.
- プロトコルの動作: OCSPリクエストは、証明書のシリアル番号と証明書発行者の情報を含み、OCSPレスポンダーに送信されます. レスポンダーはリクエストを処理し、証明書の有効性に関する情報を含むOCSPレスポンスをクライアントに返します.
OCSPの利点
- リアルタイム確認: 証明書の有効性をリアルタイムで確認できるため、セキュリティリスクを迅速に回避できます.
- 効率的な通信: CRLに比べて、OCSPは必要な情報のみを提供するため、通信の効率が向上します.
OCSPの欠点
- プライバシーの懸念: OCSPリクエストは、特定の証明書の状態を確認するために送信されるため、プライバシーの懸念が生じることがあります.
- キャッシュの必要性: OCSPレスポンスをキャッシュしない場合、リクエスト回数が増加し、利点が生かせなくなる可能性があります.
OCSPは、インターネット通信の安全性を確保するために重要な役割を果たします。