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L2TP / Layer 2 Tunneling Protocol

L2TP(Layer 2 Tunneling Protocol)は、VPN(Virtual Private Network)を実現するために使用されるトンネリングプロトコルです。以下にその仕組みや特徴について詳しく説明します.

L2TPの主な特徴

  1. データリンク層で動作: L2TPはOSI参照モデルの第2層(データリンク層)で動作します。これにより、ネットワーク層のプロトコルに依存せず、柔軟な通信が可能です.
  2. 暗号化機能の欠如: L2TP自体はデータの暗号化機能を持っていません。そのため、通常はIPsecなどの暗号化プロトコルと組み合わせて使用されます.
  3. UDPポート1701の使用: L2TPはUDPの1701番ポートを使用して通信を行います.

L2TPの動作

L2TPは、LAC(L2TP Access Concentrator)とLNS(L2TP Network Server)の間でトンネルを確立します。LACはトンネルの開始を担当し、LNSはトンネルの確立を待機します. トンネルが確立されると、ネットワークトラフィックは双方向に通信されます。

L2TP/IPsec

L2TPは暗号化機能を持たないため、IPsecと組み合わせて使用されることが一般的です。これをL2TP/IPsecと呼び、IPsecがデータの機密性、認証、整合性を提供します. L2TP/IPsecは、VPN接続の安全性を高めるために広く利用されています。

L2TPの利点

  • 互換性の高さ: L2TPはさまざまなプロトコル上で伝送可能であり、柔軟な通信が可能です.
  • セキュリティ性の高い接続: IPsecと組み合わせることで、非常に高いセキュリティを提供します.

L2TPの欠点

  • ファイアウォールの問題: L2TPはファイアウォールに引っかかることがあり、通信がブロックされる場合があります.
  • 通信速度の低下: IPsecと併用することで、データの処理に時間がかかり、通信速度が低下することがあります.

L2TPは、VPN接続を実現するための重要なプロトコルであり、特にIPsecと組み合わせることで高いセキュリティを提供します。

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