EVM(Earned Value Management、アーンドバリューマネジメント)は、プロジェクトの進捗状況やパフォーマンスを定量的に評価するための手法です。以下にその仕組みや特徴について詳しく説明します.
EVMの主な特徴
- 進捗の定量評価: EVMは、プロジェクトの進捗を予算や出来高、実際にかかったコストなどの金銭価値で分析します. これにより、プロジェクトの進行状況を客観的に評価できます。
- 早期の問題発見: EVMを使用することで、プロジェクトの遅延やコスト超過などの問題を早期に発見し、適切な対策を講じることができます.
EVMを構成する主要な指標
- PV(Planned Value、計画予算): 特定の時点までに完了すべき作業の予算コスト.
- EV(Earned Value、出来高): 実際に完了した作業の予算コスト.
- AC(Actual Cost、実コスト): 実際に発生したコスト.
EVMで算出する数値
- SV(Schedule Variance、スケジュール差異): EV - PV。スケジュールの進捗状況を評価します.
- CV(Cost Variance、コスト差異): EV - AC。コストの進捗状況を評価します.
- SPI(Schedule Performance Index、スケジュール効率指数): EV / PV。スケジュールの効率を評価します.
- CPI(Cost Performance Index、コスト効率指数): EV / AC。コストの効率を評価します.
EVMの利点
- 客観的な評価: 数値に基づいてプロジェクトの進捗を評価できるため、客観的な判断が可能です.
- 問題の早期発見: 遅延やコスト超過などの問題を早期に発見し、対策を講じることができます.
- 統一された尺度: 部門ごとの進捗状況を統一された尺度で把握できるため、全体の管理が容易になります.
EVMは、プロジェクト管理において非常に有用なツールであり、進捗状況や課題を数字で可視化することで、プロジェクトの成功に貢献します.