デイジーチェーン / Daisy Chain

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デイジーチェーン(daisy chain)とは、複数の機器をケーブルで連結して通信する接続形態の一つです。機器を数珠繋ぎに接続することで、データや信号を次々と転送していく方式です12。

主な特徴

  • 数珠繋ぎの接続:一つの機器に次の機器を接続し、その次の機器にさらに別の機器を接続する形で連結します。
  • データのバケツリレー:データや信号は、各機器を経由して目的の機器まで転送されます。
  • コネクタの節約:各機器に二つのコネクタがあれば、多数の機器を連結できます。

使用例

  1. SCSI(Small Computer System Interface)
    • 用途:ハードディスク、CD-ROM、スキャナなどの周辺機器を接続。
    • 特徴:コンピュータ本体にハードディスクを接続し、次にCD-ROM、さらにスキャナと数珠繋ぎに接続します。
  2. IEEE 1394(FireWire)
    • 用途:デジタルカメラ、外付けハードディスク、オーディオ機器などの接続。
    • 特徴:高速データ転送が可能で、最大63台の機器をデイジーチェーン接続できます。
  3. MIDI(Musical Instrument Digital Interface)
    • 用途:電子楽器や音楽機器の接続。
    • 特徴:シンセサイザー、ドラムマシン、MIDIコントローラーなどを数珠繋ぎに接続し、音楽データをやり取りします。
  4. SPI(Serial Peripheral Interface)
    • 用途:マイクロコントローラーと周辺機器の接続。
    • 特徴:センサーやディスプレイなどのICをデイジーチェーン接続して制御します。
  5. JTAG(Joint Test Action Group)
    • 用途:電子回路のテストとデバッグ。
    • 特徴:複数のICをデイジーチェーン接続し、テストデータを順次送信して回路の検証を行います。
  6. Thunderbolt
    • 用途:コンピュータと周辺機器の接続。
    • 特徴:ディスプレイ、ストレージデバイス、ドッキングステーションなどを数珠繋ぎに接続し、高速データ転送と電力供給が可能です。
  7. テーブルタップ(電源タップ)
    • 用途:複数の電気機器の電源供給。
    • 特徴:一つの電源タップに複数の電気機器を接続し、電源を共有します。

注意点

  • 配置の制約:機器の配置や移動の自由が制約されることがあります。
  • 性能の低下:接続する機器が増えると、データの送受信頻度や量が多い場合に性能が低下することがあります。
  • 信号の減衰:接続台数が増えると、信号の減衰や歪みが問題となることがあります。

ディジーチェーン接続は、特定の用途や環境で非常に便利ですが、使用する際にはこれらの注意点を考慮する必要があります。

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