情報セキュリティの主要な3つの特性と付加的な4つの特性、合わせて7つの特性について、具体的な事例を交えて詳しく説明します。
主要な3つの特性
- 機密性(Confidentiality):
- 説明: 情報が認可されていない個人やプロセスに対して使用不可または非公開にする特性。
- 事例:
- 企業のデータ保護: 企業が顧客データを暗号化し、アクセス制御を設定することで機密性を保護。
- 政府の情報システム: 政府機関が重要な文書を暗号化し、機密性を維持。
- 完全性(Integrity):
- 説明: 情報が正確で完全な状態を保護する特性。
- 事例:
- デジタル署名: 電子メールや文書にデジタル署名を付与し、内容が改ざんされていないことを確認。
- バックアップ: 定期的なデータバックアップを行い、データの完全性を維持。
- 可用性(Availability):
- 説明: 認可されたエンティティが要求したときに情報にアクセスし、使用できる特性。
- 事例:
- クラウドサービス: クラウドストレージを利用し、データの可用性を確保。
- 無停電電源装置(UPS): 電力障害時にシステムを維持するためのUPSを導入。
付加的な4つの特性
- 真正性(Authenticity):
- 説明: 情報が正当な作成者によって作成されたことを確認する特性。
- 事例:
- 二段階認証: ユーザーがログインする際に、パスワードと追加の認証手段を使用して真正性を確認。
- デジタル署名: 文書やメールにデジタル署名を付与し、作成者の真正性を確認。
- 責任追跡性(Accountability):
- 説明: 情報に対する行為が誰によって行われたかを追跡できる特性。
- 事例:
- ログ管理: システムのアクセスログを監視し、誰がどの情報にアクセスしたかを追跡。
- 監査証跡: 重要な操作や変更が行われた際の記録を保持し、責任追跡性を確保。
- 否認防止(Non-repudiation):
- 説明: 情報の送信者が後からその行為を否認できないようにする特性。
- 事例:
- タイムスタンプ: 重要な文書や取引にタイムスタンプを付与し、否認防止を確保。
- デジタル署名: 送信者が後から否認できないようにするためのデジタル署名の使用。
- 信頼性(Reliability):
- 説明: 情報やシステムが意図した通りに動作し、期待される結果を提供する特性。
- 事例:
- システムの冗長化: システムの冗長化を行い、信頼性を確保。
- エラーハンドリング: システムのエラーハンドリングを設計し、信頼性を維持。
これらの事例は、情報セキュリティの各特性を具体的に理解するのに役立ちます。