公開鍵暗号(Public-key Cryptography)とは、暗号化と復号に異なる鍵を使用する暗号方式です。具体的には、暗号化に使用する「公開鍵」と、復号に使用する「秘密鍵」の2つの鍵を用います。
公開鍵暗号の仕組み
- 鍵の生成: 公開鍵と秘密鍵のペアを生成します。公開鍵は誰でも利用できるように公開され、秘密鍵は特定のユーザーのみが保持します。
- 暗号化: 送信者は受信者の公開鍵を使用してメッセージを暗号化します。これにより、暗号化されたメッセージは公開鍵を知っている誰でも作成できます。
- 復号: 受信者は自分の秘密鍵を使用して暗号化されたメッセージを復号します。秘密鍵を持つ受信者だけがメッセージを元に戻すことができます。
公開鍵暗号の利点
- セキュリティの向上: 公開鍵を使用して暗号化されたメッセージは、秘密鍵を持つ受信者だけが復号できるため、セキュリティが高まります。
- 鍵配送問題の解決: 共通鍵暗号方式では、鍵を安全に配送する必要がありますが、公開鍵暗号方式では公開鍵を自由に配布できるため、この問題を解決します。
使用例
- SSL/TLS: インターネット上での安全な通信を確保するために使用されます。
- デジタル署名: メッセージの送信者を確認し、メッセージが改ざんされていないことを証明します。
公開鍵暗号は、現代のセキュリティ技術において非常に重要な役割を果たしています。