セキュリティ資格

情報処理安全確保支援士試験:受験申込から合否発表までの流れ

Google Gemini Advanced を契約したので,試しに情報処理安全確保支援士の試験について,Deep Researchで聞いていました.添削せずに丸コピです.

はじめに

情報処理安全確保支援士試験(Registered Information Security Specialist Examination、以下「SC試験」または「支援士試験」)は、日本の国家資格であり、サイバーセキュリティに関する高度な知識・技能を証明するものです 1。本レポートは、この支援士試験の受験を検討している方々を対象に、受験の申し込み手続き開始から最終的な合否発表に至るまでの一連の流れを、公式情報に基づいて時系列に沿って詳細に解説することを目的とします。試験の実施主体は、独立行政法人 情報処理推進機構(Information-technology Promotion Agency, Japan、以下「IPA」)です 2

I. 公式機関:情報処理推進機構(IPA)

支援士試験を含む情報処理技術者試験全般の実施に関する公式な情報は、すべてIPAによって提供されます 2。受験希望者は、IPAの公式ウェブサイト、特に試験情報ポータル(例: https://www.ipa.go.jp/shiken/index.html 3)および支援士試験(SC)の専用ページ(例: https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/sc.html 6)を定期的に確認することが不可欠です。これらのサイトには、最新の試験要綱、シラバス、過去問題、各種スケジュール、重要なお知らせなどが掲載されています。

過去には jitec.ipa.go.jp といったドメインも利用されていましたが 1、ウェブサイト構成は変更される可能性があるため、常にIPAのメイン試験情報ページから最新の支援士試験に関する公式発表を確認することが重要です。これにより、古い情報や誤った情報に基づく手続きを避けることができます。

なお、実際の受験申し込み手続きや受験料の支払いといったロジスティクス業務については、IPAから委託を受けた外部機関、具体的には株式会社シー・ビー・ティ・ソリューションズ(CBT-Solutions)が担当しています 7。支援士試験は筆記試験(PBT: Paper Based Testing)方式ですが、申し込み自体はCBT(Computer Based Testing)方式の試験と同様に、CBT-Solutionsが運営する受験者ポータルサイトを通じて行われます 7。したがって、受験者は申し込み段階ではIPAではなく、この委託先企業のシステムを利用することになります。この業務委託は、IPAが試験内容の策定や基準設定に注力し、申し込み受付等の運営業務を専門業者に委ねることで、効率的な試験実施体制を構築していることを示唆しています。

II. 試験サイクルと主要日程

支援士試験は、通常、年に2回、春期(例年4月の第3日曜日)と秋期(例年10月の第2または第3日曜日)に実施されます 2

各試験サイクルにおける具体的な申込受付期間、試験日、合格発表日などの詳細スケジュールは、IPAの公式ウェブサイトで事前に発表されます 5。受験希望者は、自身が受験を予定している試験期の公式発表を必ず確認する必要があります。

参考として、令和7年度(2025年度)春期試験のスケジュール例を以下に示します。これはあくまで一例であり、実際のスケジュールは必ずIPAの公式発表で確認してください。

表1: 試験タイムライン例(令和7年度春期試験)

イベント日程(予定)備考
試験案内書公開2025年1月10日17
申込受付期間2025年1月17日~2月5日 17時20
受験票発送/ダウンロード開始2025年4月1日22
試験日2025年4月20日8
解答例公開(午前)2025年4月20日18
解答例公開(午後)2025年7月1日 正午18
合格発表2025年7月3日 正午18
合格証書発送7月下旬~8月上旬頃合格発表後 約2~3週間 16 (推定)

このタイムラインからもわかるように、試験案内書の公開から合格証書の受領までには約半年を要します。これは、受験者が長期的な視点で計画を立て、申込期間、試験日、合格発表日といった複数の重要なマイルストーンを継続的に把握しておく必要があることを意味します。

III. 受験申込手続き

申込方法と期間

支援士試験の受験申し込みは、インターネット経由でのみ受け付けられます 7。郵送や団体での一括申し込みは原則として認められていません 24。申し込みは、前述の通りCBT-Solutionsの受験者ポータルサイトを通じて行います。

申込受付期間は、通常、試験日の約3ヶ月前に開始され、試験日の約2.5ヶ月前に締め切られます 8締切日時は厳守であり、これを過ぎるとその試験期の受験はできません 24

初めてCBT-Solutionsのポータルを利用する受験者は、利用者IDとパスワードを取得するためのアカウント登録が必要です 7。一度作成したアカウントは、ITパスポート試験を除く他のIPA試験の申し込みにも利用できます 7

申し込み手続きでは、氏名、住所などの個人情報、希望する試験地の選択(ただし具体的な会場は指定できない場合が多い)、試験に関する注意事項への同意などが必要となります 17

受験手数料と支払い方法

支援士試験の受験手数料は、7,500円です 8。ここで特筆すべき点は、支援士試験の受験手数料は非課税であることです 8。これは、他の多くの情報処理技術者試験の手数料が消費税込みであるのとは対照的です。この非課税措置は、支援士が「情報処理の促進に関する法律」に基づく国家資格(士業)であり 1、その試験が単なる技能評価サービスではなく、資格登録への道筋に直接関連するものであるという法的な位置づけを反映していると考えられます。

支払い方法は、以下のいずれかから選択します 8:

  • クレジットカード
  • コンビニエンスストア/銀行ATM(Pay-easy)
  • バウチャーチケット(企業や学校などが事前に一括購入する方式)

Pay-easyを利用する場合、別途払込手数料が必要になることがあります 24。バウチャーチケットには、専用の購入申込期間と手続きが存在するため注意が必要です 8

申し込みと支払いが完了すると、登録したメールアドレスに申込完了の通知が届きます。内容に誤りがないか必ず確認することが重要です 7

試験の一部免除制度

特定の条件を満たす受験者は、試験の一部(午前Ⅰ試験)の免除を受けることができます 14。主な免除条件は以下の通りです(詳細は必ず公式の試験案内書で確認してください):

  • 応用情報技術者試験(AP)に合格していること。
  • いずれかの高度試験または支援士試験に合格していること。
  • いずれかの高度試験または支援士試験の午前Ⅰ試験で基準点(60点)以上の成績を得ていること。

これらの免除資格は、合格または基準点取得から2年間有効です 14。免除を希望する場合は、受験申し込み時に自己申告する必要があります 17

午前Ⅰ試験の免除が適用されると、受験者はより専門性の高い午前Ⅱ試験と午後の記述式試験に集中して対策を進めることができます。これは、IPAの試験体系が、高度IT人材に共通して求められる基礎知識(午前Ⅰ)と、各専門分野固有の知識・応用力(午前Ⅱ・午後)を段階的に評価する構造になっていることを示しており、過去の試験での実績が後続の試験準備に直接的な影響を与えることを意味します。

IV. 受験票の受領

受験申し込みと支払いが完了した後、試験日の約2~3週間前に受験票が発行されます 17。受験票の受け取り方法は、郵送または受験者マイページからのダウンロードのいずれか、あるいは併用となる場合があります。どちらの方法になるかは、当該試験期の試験案内書で指定されます 17

受験票を受け取ったら、あるいはダウンロードしたら、直ちに記載内容(氏名、生年月日、受験番号、試験地、試験会場名、注意事項など)に誤りがないかを確認してください 17

万が一、指定された時期を過ぎても受験票が届かない場合や、記載内容に誤りがあった場合は、定められた期間内にCBT-Solutionsの受験サポートセンターに連絡する必要があります 22。受験票の再発行が可能な期間も設けられていますので、問題が発生した場合は速やかに行動することが求められます 22

特に、受験票がダウンロード形式で提供される場合、受験者自身が能動的にマイページを確認し、受験票を確保・印刷する責任が生じます。従来の郵送方式のように受動的に待つだけでなく、自ら確認しにいく姿勢がより重要になります。

V. 試験当日の流れ

試験日時と構成

試験は、定められた試験日(春期・秋期の特定の日曜日)に、全国の指定された試験会場で実施されます 8

試験は、午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後の3部構成で行われます。標準的な時間割と形式は以下の通りです 13

表2: 情報処理安全確保支援士試験の構成

区分試験時間時間出題形式出題数解答数
午前Ⅰ9:30 ~ 10:2050分多肢選択式(四肢択一)30問30問
午前Ⅱ10:50 ~ 11:3040分多肢選択式(四肢択一)25問25問
午後12:30 ~ 15:00150分記述式4問2問

午前試験(ⅠおよびⅡ)では、情報セキュリティを含むIT全般に関する幅広い知識が問われます。一方、午後試験では、提示された具体的なシナリオ(仮想企業のシステム環境など)におけるセキュリティ上の問題点や対策について、専門知識に基づいて論理的に記述する能力が評価されます 14

試験当日に持参すべきもの(受験票、写真付き本人確認書類、筆記用具など)、持ち込みが禁止されているもの、試験中の注意事項については、必ず事前に試験案内書で確認してください 17

採点方式:多段階選抜方式

支援士試験の合否判定には、多段階選抜方式が採用されています 14。これは、午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後の各試験区分それぞれに基準点(通常、満点の60%)が設定されており、前の区分の得点が基準点に達しない場合、それ以降の区分は採点されずに不合格となる方式です 14。つまり、合格するためには、午前Ⅰ → 午前Ⅱ → 午後 の順に、すべての区分で基準点以上の成績を収める必要があります。

この採点方式は、支援士として求められる能力が、基礎的な知識から応用・実践力まで多岐にわたることを反映しています。特定の分野に秀でているだけでは不十分であり、すべての段階で一定水準以上の能力をバランス良く備えていることが要求される、厳格な評価基準と言えます。例えば、午後の記述で高得点を取れる見込みがあっても、午前Ⅱで基準点に満たなければ、その時点で不合格が確定します。

VI. 合格発表と成績確認

合格発表の時期と方法

試験の合格発表は、通常、試験日から約2ヶ月~2.5ヶ月後に行われます 16。具体的な発表日時は、IPAの公式ウェブサイトで事前に告知され、多くの場合、発表日の正午(12時)に公開されます 18

合否の確認方法は主に以下の2つです:

  1. IPA公式ウェブサイト: 合格者の受験番号一覧が一定期間掲載されます 18
  2. 受験者マイページ(CBT-Solutions): 個別の合否結果および成績照会(各区分の得点など)が可能になります 7

解答例・問題冊子・採点講評の公開

IPAは、合否発表とは別に、試験問題に関する以下の情報も順次公開します 6:

  • 午前試験の解答例: 試験当日の夕方以降に公開されることが多いです。
  • 午後試験の解答例: 合格発表日近く、または合格発表と同時に公開されることが多いです。
  • 問題冊子: 試験当日またはその後、PDF形式で公開されます。
  • 採点講評(午後試験): 合格発表後、しばらくしてから公開されます。午後試験の出題意図、評価のポイント、受験者の解答傾向などが解説されます。

午前試験の解答例が早期に公開されるのに対し、午後試験の解答例や採点講評の公開が遅れる傾向にある点は注目に値します。これは、多肢選択式の午前試験と異なり、記述式の午後試験の採点には詳細な評価基準に基づく判断が必要であり、その基準や評価結果の分析に時間を要することを示唆しています。受験者は、まず午前試験の自己採点を行い、その後、公式の午後解答例や採点講評を待つことになります。

なお、一部の資格予備校や教育機関が、試験直後に独自の「非公式解答速報」を公開することがありますが 33、これらはあくまで参考情報であり、最終的な正誤や配点、合否は必ずIPAの公式発表に基づいて確認する必要があります 33

VII. 合格発表後:合格証書と公式記録

合格証書の発行

試験に合格した受験者には、経済産業大臣名の合格証書が交付されます 25。合格証書は、通常、合格発表日から数週間後に、受験申し込み時に登録した住所宛に郵送されます 16。受験者マイページで、発送後の追跡番号を確認できる場合もあります 18

官報公示

合格者の受験番号(または氏名)は、合格発表後、国の公式な広報誌である官報に公示されます 16

合格証書の授与と官報への公示は、支援士試験の合格が単なる民間資格の取得とは異なり、法律に基づく国家資格として正式に認められたことを示す最終的な手続きです。これにより、合格の事実が公的に記録され、その信頼性が担保されます。

次のステップ(補足)

支援士試験に合格することは、「情報処理安全確保支援士」として登録するための前提条件です。試験合格後、実際に「登録セキスペ」として活動するためには、別途IPAに対して登録申請を行い、登録手数料(10,700円・非課税)および登録免許税(9,000円分の収入印紙)を納付する必要があります 1。登録後は、3年ごとの更新が必要となり、その間には指定された講習の受講が義務付けられています 2。本レポートの範囲は合否発表までですが、合格後の手続きについても念頭に置くことが重要です。

まとめ

情報処理安全確保支援士試験の受験プロセスは、以下の主要な段階を経て進行します。

  1. 情報収集: IPA公式サイトで最新の試験要綱、スケジュールを確認する。
  2. 受験申込: CBT-Solutionsのポータルサイトから、指定期間内にオンラインで申し込み、受験料(7,500円、非課税)を支払う。必要に応じて免除申請を行う。
  3. 受験票受領: 試験日の約2~3週間前に郵送またはダウンロードで受験票を受け取り、内容を確認する。
  4. 試験当日: 指定された日時に会場で、午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後の試験を受験する。多段階選抜方式を意識する。
  5. 合否確認: 試験日から約2~2.5ヶ月後、IPA公式サイトまたは受験者マイページで合否結果を確認する。
  6. 合格証書受領: 合格者には、後日、経済産業大臣名の合格証書が郵送される。官報にも公示される。

このプロセス全体を通じて、IPAおよび委託先であるCBT-Solutionsからの公式な案内を常に確認し、定められた手順と期限を厳守することが極めて重要です。特に、各試験期ごとに発表される「試験案内書」には、その回の試験に関する詳細な規定が記載されているため、申し込み前に必ず熟読してください。

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