スニッフィング(Sniffing)は、ネットワーク上を流れるデータパケットを傍受・解析することで、通信内容を盗聴する攻撃手法です。攻撃者は、ネットワークトラフィックをモニタリングし、機密情報や認証情報などの重要なデータを不正に入手しようとします。
仕組み
スニッフィングは、ネットワークインターフェースカード(NIC)をプロミスキャスモードに設定することで実行されます。プロミスキャスモードでは、NICが自身宛てでないパケットも傍受・解析することができます。攻撃者は、スニッファと呼ばれる専用ソフトウェアを使用して、ネットワーク上を流れるデータパケットをキャプチャし、その内容を解析します。
主な手口
- パケットキャプチャ:ネットワーク上を流れるデータパケットを収集し、その内容を解析します。これにより、平文で送信されているパスワードやクレジットカード情報などの機密データが盗まれます2。
- 偽アクセスポイントの設置:本物のWi-Fiアクセスポイントと同じ名前(SSID)を設定し、ユーザーをだまして接続させることで、ユーザーの個人情報などを取得します。
リスク
スニッフィングによって以下のようなリスクが発生します:
- 個人情報の漏洩:ユーザーIDやパスワード、クレジットカード情報などが盗まれる。
- 企業の機密情報の漏洩:顧客データや営業秘密、新製品の開発データなどが標的となります。
- 不正アクセス:盗まれた認証情報を使ってシステムに不正アクセスされる。
対策
スニッフィング攻撃から通信の安全性を守るためには、以下の対策が有効です:
- SSL/TLSの使用:通信が暗号化されているWebサイトやアプリケーションのみを使用する。
- 暗号化されたWi-Fiの使用:WPA3など最新の暗号化方式を使用したWi-Fiネットワークのみを利用する。
- セキュリティソフトウェアの導入:リアルタイムでネットワーク上の通信を監視し、不正な活動を検知・ブロックする。
スニッフィングは、適切な対策を講じることで防ぐことができます。セキュリティ対策を徹底し、通信の安全性を確保しましょう。