セッションハイジャック(Session Hijacking)は、Webサイトやアプリケーションのセッション管理の脆弱性を悪用して、正規のユーザーになりすまして不正アクセスを行う攻撃手法です。この攻撃により、機密情報の漏洩やデータの改ざんが発生する可能性があります。
仕組み
セッションハイジャックは、以下のような手順で行われます:
- セッションIDの発行:ユーザーがWebサイトにログインすると、サーバーはユーザーを識別するためのセッションIDを発行します。
- セッションIDの不正入手:攻撃者は、セッションIDを様々な手段で不正に入手します。これには、セッションIDの推測、窃取、固定化(セッションフィクセーション)などがあります。
- なりすまし:攻撃者は不正に入手したセッションIDを使用して、正規のユーザーになりすまし、Webサイトにアクセスします。
代表的な手口
セッションハイジャックの主な手口は以下の通りです:
- セッションIDの推測:セッションIDの生成規則を割り出し、推測して不正に入手します。
- セッションIDの窃取:クロスサイトスクリプティング(XSS)攻撃などを利用して、ユーザーのセッションIDを盗みます。
- セッションIDの固定化(セッションフィクセーション):攻撃者が事前に特定のセッションIDを設定し、ユーザーがそのIDを使用するように誘導します。
影響
セッションハイジャックが成功すると、以下のような影響が考えられます:
- 個人情報の漏洩:ユーザーの個人情報や機密情報が盗まれる。
- データの改ざん:データベース内の情報が不正に変更される。
- 不正利用:クレジットカード情報の不正利用や不正送金が行われる。
対策
セッションハイジャックを防ぐためには、以下の対策が有効です:
- セッションIDの管理:セッションIDをURLに含めないようにし、Cookieに保存する。
- セッションIDの再生成:ログイン成功後に新しいセッションIDを発行する。
- HTTPSの使用:セッションIDを含む通信を暗号化するためにHTTPSを使用する。
- セキュア属性の設定:Cookieにセキュア属性を設定し、HTTPS通信でのみ送信されるようにする。
- セッションタイムアウトの設定:一定時間操作がない場合にセッションを自動的に終了させる。
セッションハイジャックは、適切な対策を講じることで防ぐことができます。セキュリティ対策を徹底し、システムの安全性を確保しましょう。