IPマスカレードは、内部ネットワークの複数のデバイスが1つのグローバルIPアドレスを共有してインターネットに接続する技術です。正式には「NAPT(Network Address Port Translation)」と呼ばれ、IPアドレスだけでなくポート番号も変換するのが特徴です。
仕組み
- IPアドレス変換: 内部ネットワークのプライベートIPアドレスをグローバルIPアドレスに変換します。
- ポート番号変換: 各デバイスの通信を識別するために、ポート番号も変換します。
- ルーターやファイアウォールで機能: ルーターやファイアウォールがIPマスカレードの機能を持ち、外部からの不正アクセスを防ぎます。
利用シーン
- 小規模オフィス: 数十台のデバイスが1つのグローバルIPアドレスでインターネットに接続できます。
- IoTデバイス: スマートホームシステムなどで、多数のデバイスがネットワークに接続される場合に有効です。
メリット
- IPアドレスの節約: 限られたグローバルIPアドレスを効率的に利用できます。
- セキュリティの向上: 内部ネットワークのデバイスを外部から保護します。
- ネットワーク管理の簡素化: 複数のデバイスを一元管理できます。
デメリット
- 設定の複雑さ: 初期設定や管理がやや複雑になることがあります。
- 通信速度の影響: 多数のデバイスが同時に接続すると、通信速度が低下する可能性があります。
IPマスカレードは、特にIPv4アドレスの枯渇問題を解決するために重要な技術です。