WORM(Write Once, Read Many、ライトワンス・リードメニー)は、一度書き込んだデータを変更や削除することができない記憶媒体のことを指します。WORMメディアは、データの長期保存や改ざん防止が求められる場面で使用されます。
経緯や歴史
WORM技術は、1980年代に登場し、主にデータのアーカイブや法的な証拠保全のために使用されてきました。初期のWORMメディアは光ディスク(CDやDVD)でしたが、現在ではハードディスクやフラッシュメモリなど、さまざまな形式のWORMメディアが存在します。
メリットとデメリット
メリット:
- データの改ざん防止
- 長期保存に適している
- 法的な証拠保全に利用可能
デメリット:
- 一度書き込んだデータは変更できない
- 書き込みエラーが発生すると修正できない
- 書き込み速度が遅い場合がある
他の類似案件との比較
WORMに類似する技術として、ROM(Read-Only Memory)があります。ROMは、製造時にデータが書き込まれ、その後変更できない記憶媒体です。WORMはユーザーがデータを書き込むことができる点で異なります。
代表的なシステムやツール
代表的なWORMメディアには、光ディスク(CD-R、DVD-R)、WORMハードディスク、WORMフラッシュメモリなどがあります。また、WORM技術を利用したデータ保護ソリューションとして、IBMの「IBM System Storage Archive Manager」や、NetAppの「SnapLock」などがあります。