デファクトスタンダード(de facto standard)は、公式な標準化プロセスを経ずに市場で広く採用され、事実上の標準として機能している技術や製品のことを指します。これは、ユーザーや企業が自然に選択し、広く受け入れられることで形成されます。デファクトスタンダードは、特定の技術や製品が市場で優位に立ち、他の競合製品を凌駕することで確立されます。
IT業界のデファクトスタンダードとなっている団体
- W3C(World Wide Web Consortium):
- 概要: W3Cは、ウェブ技術の標準化を推進する国際的な団体です。HTML、CSS、XMLなどのウェブ技術の標準を策定しています。
- デファクトスタンダードの例: HTML5は、W3Cによって策定された標準であり、ウェブ開発において事実上の標準となっています。
- IETF(Internet Engineering Task Force):
- 概要: IETFは、インターネット技術の標準化を推進する団体です。インターネットプロトコル(IP)、HTTP、SMTPなどの標準を策定しています。
- デファクトスタンダードの例: HTTP/1.1は、IETFによって策定されたプロトコルであり、ウェブ通信の事実上の標準となっています。
- IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers):
- 概要: IEEEは、電気電子技術の標準化を推進する団体です。Wi-Fi(IEEE 802.11)、Ethernet(IEEE 802.3)などの標準を策定しています。
- デファクトスタンダードの例: Wi-Fiは、IEEE 802.11規格に基づいており、無線通信の事実上の標準となっています。
- OASIS(Organization for the Advancement of Structured Information Standards):
- 概要: OASISは、構造化情報標準の推進を目的とする団体です。XML、SGML、Webサービスなどの標準を策定しています。
- デファクトスタンダードの例: XMLは、OASISによって推進され、データ交換の事実上の標準となっています。