時刻認証局(TSA: Time Stamping Authority)とは、電子データが特定の時刻に存在していたことを証明するためのタイムスタンプを発行する機関です。タイムスタンプは、データの改ざん防止や信頼性の確保に重要な役割を果たします。
TSAの役割
- タイムスタンプの発行: TSAは、データのハッシュ値と正確な時刻を組み合わせたタイムスタンプを発行します。これにより、そのデータが特定の時刻に存在していたことを証明できます。
- 時刻の正確性の保証: TSAは、信頼できる時刻配信局(TAA: Time Authority Authority)から取得した正確な時刻を使用します。
- データの改ざん防止: タイムスタンプを付与することで、データがその後改ざんされていないことを確認できます。
タイムスタンプの利用例
- 電子契約: 契約書の作成日時を証明し、後からの改ざんを防止します。
- デジタル証拠: 法的な証拠として、データの存在時刻を証明します。
- データアーカイブ: 長期保存するデータの信頼性を確保します。
対策と認定
総務省では、時刻認証業務の認定制度を設けており、認定を受けた事業者のみがTSAとして活動できます。これにより、タイムスタンプの信頼性とセキュリティが確保されています。
TSAは、デジタル社会においてデータの信頼性を確保するために欠かせない存在です。