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EAP / Extensible Authentication Protocol

EAP(Extensible Authentication Protocol)は、ネットワークアクセスの認証を行うためのフレームワークです。EAPは、さまざまな認証方法(パスワード、デジタル証明書、スマートカードなど)をサポートし、無線LANやVPNなどのネットワークアクセスのセキュリティを強化します。

仕組み

EAPの認証プロセスは以下の通りです。

  1. 接続要求:
    • クライアント(サプリカント)がネットワークに接続を試みると、認証要求が発生します。
  2. 認証方法の選択:
    • 認証サーバ(一般的にはRADIUSサーバ)は、クライアントと認証方法を交渉します。EAPは、複数の認証方法をサポートしているため、適切な方法が選択されます。
  3. 認証情報の送信:
    • クライアントは、選択された認証方法に基づいて認証情報を送信します。例えば、パスワード認証の場合はパスワードが送信され、デジタル証明書認証の場合は証明書が送信されます。
  4. 認証の確認:
    • 認証サーバは、受け取った認証情報を検証し、正当性を確認します。認証が成功すると、クライアントはネットワークにアクセスできるようになります。
  5. 通信の許可:
    • 認証が成功すると、クライアントはネットワークにアクセスできるようになります。認証が完了するまで、その他の通信はブロックされます。

メリットとデメリット

メリット:

  • 多様な認証方法をサポート
  • セキュリティの強化
  • 柔軟な認証フレームワーク

デメリット:

  • 導入と運用にコストがかかる
  • 設定が複雑で、専門的な知識が必要

他の類似案件との比較

EAPに類似する技術として、PAP(Password Authentication Protocol)やCHAP(Challenge-Handshake Authentication Protocol)があります。これらのプロトコルは、特定の認証方法に限定されており、EAPのような柔軟性はありません。

代表的なシステムやツール

EAPをサポートする代表的なネットワーク機器には、Ciscoのスイッチやアクセスポイント、Arubaの無線LAN機器などがあります。また、認証サーバとしては、FreeRADIUSやMicrosoft NPS(Network Policy Server)などがあります。

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