スケールアウト / Scale Out

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スケールアウト(Scale-Out)は、システムの処理能力を向上させるために、複数のサーバーやシステムを追加して負荷を分散させる方法です。これにより、全体の処理能力を高めることができます。スケールアウトは「水平スケーリング」とも呼ばれます。

実例

  1. ウェブサーバーの負荷分散:
    • 大規模なウェブサイトでは、複数のウェブサーバーを追加して負荷を分散させることで、アクセスの集中によるサーバーダウンを防ぎます。例えば、AmazonやGoogleなどの大手企業は、スケールアウトを活用して高い可用性を維持しています。
  2. データベースのシャーディング:
    • 大規模なデータベースシステムでは、データを複数のサーバーに分散して保存するシャーディング技術を使用します。これにより、データベースのパフォーマンスを向上させ、スケーラビリティを確保します。
  3. クラウドコンピューティング:
    • クラウドサービスプロバイダーは、ユーザーの需要に応じて仮想マシンを追加し、リソースを動的に割り当てることで、スケールアウトを実現しています。例えば、Amazon Web Services(AWS)やMicrosoft Azureは、スケールアウトを活用して柔軟なリソース管理を提供しています。

スケールアップとの違い

スケールアップ(Scale-Up)は、既存のシステムやサーバーの性能を向上させるために、ハードウェアのリソース(CPU、メモリ、ストレージなど)を増強する方法です。これにより、単一のサーバーやシステムの処理能力を高めることができます。スケールアップは「垂直スケーリング」とも呼ばれます。

スケールアップ:

  • 単一のサーバーやシステムの性能を向上させる。
  • ハードウェアのリソースを増強する。
  • 簡単に実装できるが、物理的な限界がある。

スケールアウト:

  • 複数のサーバーやシステムを追加して負荷を分散させる。
  • 理論上、無限に近い拡張が可能。
  • 複雑な設定や管理が必要だが、可用性が高い。
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