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PPP / Point-to-Point Protocol

PPP(Point-to-Point Protocol)は、2つの機器間で直接通信を行うための標準的な通信プロトコルです。以下にその仕組みや特徴を詳しく説明します:

PPPの特徴

  1. 通信の確立:
    • PPPは、通信リンクを確立し、維持するためのプロトコルです。
    • OSI参照モデルのデータリンク層に属し、ネットワーク層のプロトコル(例: IP)をサポートします。
  2. 認証機能:
    • PAP(Password Authentication Protocol)やCHAP(Challenge Handshake Authentication Protocol)を使用して、通信相手の認証を行います。
    • セキュリティを強化するための重要な機能です。
  3. エラー検出と修正:
    • データ転送中のエラーを検出し、必要に応じて修正します。
    • 信頼性の高い通信を実現します。
  4. カプセル化:
    • PPPは、データをフレーム単位でカプセル化し、送受信します。
    • フレームにはヘッダー情報やエラー検出用のトレーラー情報が含まれます。

PPPの利用例

  • ダイヤルアップ接続:
    • 電話回線を使用したインターネット接続で広く利用されていました。
  • VPN(仮想プライベートネットワーク):
    • 安全なリモートアクセスを提供するために使用されます。
  • PPPoE(PPP over Ethernet):
    • イーサネット上でPPPを利用する技術で、ADSLや光回線などのブロードバンド接続に使用されます。

PPPの構成要素

  1. LCP(Link Control Protocol):
    • 通信リンクの確立、維持、終了を管理します。
    • 認証やヘッダー圧縮などの機能を提供。
  2. NCP(Network Control Protocol):
    • ネットワーク層のプロトコル(例: IP)の設定を行います。
    • IPアドレスの割り当てやDNS情報の提供をサポート。

PPPは、信頼性、セキュリティ、効率性に優れた通信を実現するための重要なプロトコルです。

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