CAPM(Certified Associate in Project Management)は、PMI(Project Management Institute:プロジェクトマネジメント協会)が認定する、プロジェクトマネジメントの知識と用語の理解を証明する資格です。実務経験がなくても受験できるため、プロジェクトマネジメントの入門資格として位置づけられています。
以下に、CAPM試験の概要をまとめます(2025年4月22日現在の情報に基づきます。最新の情報は必ずPMI公式サイトをご確認ください)。
受験資格
CAPM試験を受験するには、以下の2つの条件を満たす必要があります。
- 学歴:
- 高等学校卒業、またはそれに準ずる資格を有していること。
- プロジェクトマネジメント研修:
- 23時間以上のプロジェクトマネジメントに関する研修を修了していること。この研修は、PMI認定の研修機関(ATP: Authorized Training Partner)や大学などが提供するものが該当します。
試験内容
- 試験時間: 3時間(180分)
- 問題数: 150問(そのうち15問は採点対象外のダミー問題)
- 出題形式: 四肢択一の多肢選択式(CBT: Computer Based Testing)
- 試験範囲: 試験内容は、PMBOK® Guide(最新版に準拠)の知識エリア、プロセスグループ、およびプロジェクトマネジメントの基礎概念を幅広くカバーします。
- プロジェクトマネジメントの基礎とコアコンセプト: 約36%
- 予測型、計画に基づく方法論: 約17%
- 適応型のフレームワーク/方法論: 約20%
- ビジネス分析のフレームワーク: 約11%
- コンプライアンス: 約7%
- 変更管理: 約9%
- 合格基準: 合格点は非公開ですが、一般的に60%程度の正答率が目安と言われています。
- 試験言語: 英語(日本語の補助あり)
試験の申し込みと実施
- 試験会場: ピアソンVUEのテストセンター、またはオンラインでの受験が可能です。
- 受験料:
- PMI会員: 225米ドル(再受験: 150米ドル)
- PMI非会員: 300米ドル(再受験: 200米ドル)
- 受験期間: PMIが受験申請を受理してから1年以内に受験する必要があります。
- 再受験: 不合格の場合、申請受理から1年以内であれば2回まで再受験が可能です。3回不合格の場合は、その後1年間は受験できません。
試験結果
- CBT形式のため、試験終了後すぐに暫定的な合否結果が画面に表示されます。
- 正式な合否結果は、後日PMIからメールで通知されます(通常48時間以内)。
資格の維持
- CAPM資格の有効期間は3年間です。
- 資格を維持するためには、3年間に15PDU(Professional Development Units)を取得し、更新手続きを行う必要があります。
試験対策
- PMBOK® Guideの学習: 試験なるため、最新版のPMBOK® Guideを理解することが重要です。
- 模擬試験の活用: 市販の模擬試験やオンラインの模擬試験を活用し、出題形式や時間配分に慣れることが有効です。
- 研修の受講: PMI認定の研修機関などが提供するCAPM試験対策講座を受講することも効果的です。
注意事項
- 試験内容や受験料、資格維持の要件は予告なく変更される可能性がありますので、必ず受験前にPMI公式サイトで最新情報を確認してください。
- PMI日本支部のウェブサイト (https://www.pmi-japan.org/pmp_license/capm/) でも、日本語で情報が提供されていますので、あわせてご確認ください。
CAPM資格は、プロジェクトマネジメントの知識を証明するentry-levelの資格として、キャリアの初期段階にある方や、プロジェクトチームのメンバーとして活動する方にとって有益な資格と言えるでしょう。